実は無防備！スマホの熱対策事情
電子機器にとって熱は天敵とも言える存在です。
暑さなどの外的な要因と、機器内部の処理による発熱が重なり続けたりすると
寿命を縮めることはもちろんですが、その前に故障を伴い酷いときは爆発が起きることもあります。
上記は脅かしているわけではなく、現在のスマートフォンの装備の観点からみても過剰な話ではないのです。
実はデスクトップPCや、ノートパソコンには熱を冷ますための装置というものが搭載されています。
スマートフォンにも欲しいところですが、その薄さと携帯性からクーラーのような
利便性を損なう大きさのクーリングシステムを搭載するのが難しいという問題があります。
熱に対して無防備と言っても過言ではないのが、今お持ちのスマホ事情の真実です。
スマホ内部の機器が発熱し持続した場合、処理に悪影響を与えるのは容易にイメージ出来るかと思います。
長時間のゲームやアプリを使用し続けることで、手が熱を感じたという経験もあるはずです。
スマートフォンの発熱に気づかず使用を続けると、肌に直接触れているため低温火傷の危険まであります。
大切なスマホだけでなく、自身を守る上でも熱を冷ます方法について、リスクや原因を含め対処法についても知っておきましょう。
スマホが熱くなる原因とは
現代を生きる我々にとって、便利で使い勝手の良いスマートフォンは日々の生活に欠かせないものです。
薄くて小さな個体でありながら、高速な処理を実現する内部は数え切れない半導体と電子回路が複雑に構成されています。
半導体の核部分であるトランジスタに電流がながれると、その抵抗により電子衝突で熱が発生します。
スマホの稼働させるためのバッテリーもこれと同様の原因で熱が出ます。
前述しましたがパソコンであれば、冷却機能があるため多少の熱に対しての装備があります。
しかし、スマートフォンに熱が発生した場合に限ってはPCのような冷却機能を期待することができません。
熱を冷ますためのファンもなければ、逃がすための通風口もないのです。
一定温度まで熱があがることで、機器の処理速度を制限し実行中のプログラムを強制的に終了させることはあります。
スマートフォン自体に備わる熱対策としては、故障を防ぐために最低限できるのが「処理を制限させる機能」ということなのです。
スマートフォンを使用して調べ物をしたり、映画やショッピング・ゲームで楽しむことは当たり前の事となりました。
そしてユーザーは、より快適な環境でエンターテイメント活動を楽しみたいというフェーズにあります。
ユーザーの要求に対し、携帯電話を販売するメーカー側も期待に応じて
小さく薄い携帯性を保持しながら画面を大きくしたり、キレイな映像実現のため解像度を向上させることで答えようとしています。
新しい機種のモデルが発表される度に、グレードアップした新製品を披露するのが常識的にもなってます。
性能の高さはエスカレートしていく一方で、それに適した効率的な発熱処理の技術は開発されていないという厳しい現状もあることを忘れてはいけません。
加熱する性能向上の影に隠れて、スマートフォン自体が熱くなる問題については解決されない課題として残っているのです。
実際にスマホはどのくらい熱くなるのか
実は殆どのスマートフォンには、温度管理のための測定センサーが搭載されています。
ですので温度測定アプリをダウンロードすれば、だれでも管理することは可能です。
実際にアプリをダウンロードして、バッテリーなど箇所を指定し温度測定することもできます。
測定テスト時には、実験に適したスマホを用意する必要があります。
こちらでは発熱問題が深刻であると噂される「LG G3」を準備しました。
画面の明るさを80%にし、ネットワークはWi-Fi環境下で進行します。
画面をオンにしない状態で、音楽アプリを利用しながら試してみると、温度変化はあまり変化が見られませんでした。
充電時にはバッテリーの温度は30℃まで上昇しましたが、フル充電されると温度は平均水準に戻りました。
大きく変化を感じられたのは、画面をオンにした状態でネットサーフィンやSNS・動画鑑賞など広く一般的なユーザーの利用を再現してみると
平均温度は60℃前後を維持しました。
負担のかかりそうなイメージのある、ゲーム利用時には瞬発的に温度は70℃近くに急騰しました。
スマホメーカー各社の努力
スマホが熱くなるというのは、ユーザーから指摘され続けている問題です。
メーカー各社も問題点解決のため、様々な対応策を模索しています。
共通する代表的な解決策としては、前述したように機能を制限し温度の上昇を予防するといったことです。
いわゆるゲームや動画視聴時などに、スロットリング機能が働いてカクカクと瞬間的に停止しているような動作の遅れを感じる理由がこれです。
冷却機能がないということで、機器の損傷を最小限にするための止むを得ない選択といえる苦しい状態です。
ユーザー側からしたら高性能を期待して購入したスマートフォンが使用する度に動作が遅いとなれば不満と直結する事態になるのは明白です。
SAMSUNGの対応
SAMSUNGは主力商品として展開予定だった「Galaxy Note7」のバッテリー爆発自己で企業イメージに深刻な打撃を受けました。
その直後に発売された「Galaxy S8」では、バッテリーの発熱による事故を受けての予防対策として中国ATL社から、
日本の村田製作所に変更をし、容量よりも安全を優先して安定検査システムを導入ました。
バッテリーの発熱水位を調整することで消費電力を改善して「安全な」バッテリーという方向転換に焦点を合わせたのです。
LGの対応
LGエレクトロニクスは、販売戦略に心血を注いだスマートフォン「LG G6」の発熱対策としての性能を大幅に強化しました。
熱を簡単に伝導できるようにヒートパイプを搭載し、熱が発生しやすい部品との距離を広げることにより、一箇所に集中することの予防対策をこうじました。
Appleの対応
アップルも新商品を販売する度に、iPhoneに対して放熱のための新しい技術を適用させています。
熱が発生する箇所を、薄い黒鉛シートで包むことにより放熱するというテクノロジーです。
また、ワイヤレス充電機能の導入や、LEDパネルの装備、グラスボディの採用等により
内部温度の上昇に備えた対策をとっています。
ユーザー向けの発熱予防対策
スマホメーカーとしては発熱問題を解決させることで、ユーザーの囲い込みとシェアでも優位に立てることもあり努力を注いでいる最中です。
果たして実感できる効果として我々に披露される日がくるのかは未知数です。
不確かな効果を待つだけでなく、ユーザー自らこうじることができる発熱防止対策も実行に移すことも可能です。
対策の入門編として簡単かつ基本的な方法はシンプルです。
それは「多くの機能を同時に使用しないこと」です。
使用しないときは、BluetoothやGPSなど不要な機能はOFFにしましょう。
通信回線を使用したい場合は、LTEよりWi-Fiを活用した方が熱の発生を防げます。
水面下で動いている不要なプログラムも終了させましょう。
操作が面倒な人にはアプリを使用することで、発熱を誘発させるバックグラウンドプログラムを探して終了させることも可能です。
本格的に温度管理をしたい人は適切なアプリの導入を検討しましょう。
スマホケース
大切なスマートフォンを衝撃から保護する目的でケースやカバーを使用している人も多いかと思います。
しかし「熱」の観点から見ると、温度がこもる原因となるので気になる人は放熱性のあるケースを検討しましょう。
放熱機能重視となると「バンパータイプ」や「メッシュタイプ」といったスマホケースがあります。
これらは衝撃吸収の観点からすると、やはり劣ってしまう面もあります。
一長一短ですので、しっかりと特性を考慮にいれつつ自身の目的合ったものを購入しましょう。
→Amazon取り扱い「バンパータイプスマホケース」商品一覧
→Yahoo取り扱い「バンパータイプスマホケース」商品一覧
→Amazon取り扱い「メッシュタイプのスマホケース」商品一覧
→Yahoo取り扱い「メッシュタイプのスマホケース」商品一覧
冷却アイテム
スマホのバッテリー部分に取り付ける、スマホ用クールパッドという商品もあります。
冷たい性質をもつ黒鉛を素材とする冷却アイテムもあります。
電磁波を遮断するような機能を搭載したものもあります。
→Amazon取り扱い「スマホ用冷却パット」商品一覧
→Yahoo取り扱い「スマホ用冷却パット」商品一覧
冷却ファン
取り付けタイプの冷却ファンがついた専用のクーラースタンドもあります。
内蔵することはもちろん不可なので、持ち運びには向いていません。
集中してゲームをしたり、長時間にわたり動画みる際には平均で温度を3～5℃下げる効果が期待できます。
ケース・バイ・ケースで、適切なアイテムを駆使することによりユーザーでも発熱予防対策をすることができます。
興味のある人は楽しみながら、いろいろなアイテムを試行錯誤してはいかがでしょうか。
→Amazon取り扱い「スマホ用冷却ファン」商品一覧
→Yahoo取り扱い「スマホ用冷却ファン」商品一覧
【関連ページ】
